ラベル Art Nouveau の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル Art Nouveau の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2015年9月12日土曜日

Emile Monier Art Noveau Gold Pendant

An exquisite Art Nouveau pendant depicting scenes from “Chantecler”,  a play written in 1908 by Edmond Rostand , artfully rendered in 18 karat gold relief. The plaque is outlined with glittering rose-cut diamonds.

In front , lovers are framed with a graceful foliate design and engraved ” il n’est de grand amour qua l’ombre d’un grand reve” implying an irony of life. The reverse is adorned with a pastoral scene with inscription “1928"

Signed  Emile Monier, renowned medalist who also made medals for the 1931 Colonial and International Exbition in Paris by commission of Paris Mint.


For details, please feel free to contact us: 

salon.victorianbox@gmail.com






パリ造幣局の依頼で記念メダルを製作したこともある

著名なメダル作家 Emile Monierが

舞台劇『Chantecler(シャンテクレール)をモチーフに

1928年に製作したメダリオン。

この劇の作者のエドモンド・ロスタンドは

『シラノドジュベラック』(1897年)の作者として知られ、

19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスで活躍し、

19世紀後半のロマン主義の伝統の終幕を飾った劇作家です。

1908年に発表された『Chantecler』は

主人公のChantecler(雄鶏)をはじめ登場人物が

全て農場の動物という異色の戯曲で1910年に

パリの ポルト・サン=マルタン劇場で初演され、

1911年にはアメリカのブロードウェイに進出を果たしました。


(サン=マルタン劇場での上演の際のプログラム)





表面には幸せに酔いしれた恋人たちの姿とフランス語で刻まれた

” il n’est de grand amour qua l’ombre d’un grand reve”

(偉大な夢の傍らに大恋愛はない=偉大な夢と大恋愛は両立しない)の一文が。

ほろ苦い人生のアイロニーを演出した一幕でしょうか。



裏面には田園風景が描かれ、0.4mmほどの極薄のレリーフの中に

手前の樹木と遠景に見える教会の遠近の空気感を描き分ける描写力に

Monierのメダル作家としての技倆を伺わせます。


色づいた銀杏の葉の色のゴールドに刻まれた柔らかなレリーフと

縁取るローズカットダイヤモンドのちらちらとした星屑のような瞬きの

組み合わせは少し陰影を増した秋の光に似合いそうです。


10円玉ほどの大きさの絵画の中に凝縮されたドラマ。

想像力をかきたてる小さな”芸術の秋”を胸元にいかがでしょうか?


=======================================================


お問い合わせは下記メールアドレスまでお願い致します。


salon.victorianbox@gmail.com











Instagram:@ferronniere







2015年8月24日月曜日

Autumn Lalique


Art Nouveau Lalique Stickpin

A petite work of art crafted by the renowned Art Nouveau jewelry designer– Lalique.
Ivy leaves with autumn tint glimmer on mystic lake green cabochon-cut pâte de verde glass so indicative of the period. The artist's distinctive "Satinage “ finish turns a piece of glass into unique art, adding softness and depth effects . Signed and complete with original Bordeaux red leather box.

Please feel free to contact us: salon.victorianbox@gmail.com






山深い湖を思わせるとろりとした光を奥にたたえた

翠色のカボションのガラスの上にワイン色に色づいた

4枚の蔦の葉をあしらったラリックのスティックピン。

作家の故郷アイ村の初秋の風景を象ったものでしょうか、

親指の爪先ほどの面積の中に広がるラリックの世界は

内部から発光するような強いオーラを持って見る目を釘付けにします。

もう少し涼しくなったら柔らかいキャメルカラーの

ハリスツィードのジャケットに合わせてみたい

お気に入りの秋色ラリックです。


****************************************

このラリックのガラスのビジューはパート・ド・ヴェールと

呼ばれる技法で作られています。

パート・ド・ヴェールはフランス語で「ガラスの練り粉」を意味し、

ガラスの粉を石膏の鋳型に詰めて焼成し、徐冷後に

石膏型を壊して取り出して表面を仕上げるガラス技法を指します。

その起源は古代メソポタミアまで遡りますが、行程が煩雑で

手間がかかる為に量産できる吹きガラスに取って代わられ、

途絶えてしまった幻の技法とも言われています。

この失われていた技法が蘇ったのは19世紀末アールヌーヴォー期のフランス。

ガラス粉の層の積み重ねによって表現される空間の奥行きや

微妙な色の階調、表面仕上げによって変わる表情の豊かさなど

繊細な絵画的表現にマッチしたパート・ド・ヴェールの技法が

ラリックやドーム兄弟をはじめ、アールヌーヴォーの旗手とされる

アーティストたちの表現の幅を広げインスピレーションに

大きく寄与したことは想像に難くありません。

ラリックは他の宝飾作家達に先駆けてガラス素材をジュエリーに

意欲的に組み込んでいきます。彼にとってガラスは宝石と同列、どちらも

イメージを描き出す絵の具のパレットの一部という認識だったのでしょう。

アールヌーヴォー期のジュエリーは『ジュエリー=高価な素材』

という方程式に捕われない自由な素材使いで知られますが、

ラリックはその牽引者でした。

ガラスの表面に霜を降らせたようなラリックの

サティナージュ(フロスト加工)は世界最高の技とも言われ、

このスティックピンにも用いられています。

ここでは蔦の葉の表面にわずかに磨き込むことで

葉の自然な艶感や翠色の背景との質感のコントラストによる

奥行き感を巧みに表現しています。


★こちらのLaliqueのピンはご売約です。ありがとうございました★

=========================================================================


お問い合わせは下記メールアドレスまでお願い致します。


salon.victorianbox@gmail.com








Instagram:@ferronniere