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2017年1月16日月曜日

Purple Mania


Happy 2017, Friends!! 

I'd like to celebrate a new year with my favorite color....Purple.

初夏を告げるリラの薄むらさき、こっくりと芳醇なボルドー、夜明けの空のモーヴ色....

差し色を選ぶ際になぜか無意識に手に取ってしまうのが紫のカラーパレット。

ジュエリーとなると中々これ!という1点に出会えずにいたのですが、

パープルマニア(&石マニア)の念力が通じたのか、現在サロンには2点の

極上の紫のカラーストーンが集っています。


Let's start with this killer Art Deco amethyst ring c.1925. 



With it's distinctive red fire, this rich, noble amethyst color reminds 

me of that of "Siberian Amethyst" legendary amethyst from Siberia 

which won over Catherine the Great.





まずは今まで持っていたアメシスト(紫水晶)のイメージを覆されたこちらの

アールデコアメシストリングから

びろうどを思わせるこっくりとした深い紫色のボディーカラーの中に

紅の炎がちろり、ちろりと揺らめきます。

通常のアメシストがスーパーで売っているパック入の葡萄ジュースなら、

この石は一級畑から採れた完熟葡萄を絞って作った濃縮還元ジュース。

何と言いますか、色(味)の質と密度がまったく違う!

ロシアの女帝エカテリーナがこよなく愛したシベリア産アメシストにちなんで

最高品質のアメシストに冠される色名が 

”Siberian Amethyst color(サイベリアン・アメシスト・カラー)”。

オリジンの鑑別は取っていませんが、まさにそのサイベリアン・アメシストの色を

想起させる素晴らしいアメシスト。

石の奥にひらめく赤の光のモザイクにひとたび捕われると、そのまま深い紫の淵の中に

絡めとられてしまいそうな蠱惑的なアメシストのリングです。



The other purple princess is this delicate mauve sapphire.

Set in Art Deco style "starry-heaven" diamond dome mount, 

this delicate 1.61ct move-colored sapphire literally blooms on your fingers.

Accompanied by GRS certificate stating the origin as Burma 

with no indication of heating.



曙のピンクにほんの少し夜明けの蒼を溶かしこんだ紫のあわい、

刻々と表情を変える暁の空の一瞬を切り取ったような何とも言えない

デリケートなモーヴ色のビルマサファイア。

細かなダイヤモンドのシュガーをちりばめた繊細なガトーを思わせる

アールデコスタイルのマウントがサファイアの甘やかな色に寄り添い、

はんなりとした印象を醸し出しています。

キラキラとしたクリスタル感の中に肉眼では見えないミクロレベルの

霞状のシルクインクルージョンがもたらす柔らかな表情が

同居しているのは非加熱のお石ならではの景色と言えるでしょう。

ルビーの赤やブルーサファイアの青を顔料に例えるなら油絵の具。

色にずっしりとした重厚感があります。

対するこのサファイアの紫は水彩絵の具、色に潤いと軽やかさがあり、

肌にのせた時にすっとなじみます。

繊細な四季のカラーパレットを解する日本のお客様へ、と

ジェムハンターEが特別に取り置いてくれていたとっておきの紫。

ここ日本で良い方に巡り会えるよう、密かに念じています。


 

★こちらのサファイアリングは下記リンク先からお求め頂けます★

Now available at our online store:

http://victorianbox.shopselect.net/items/5143472




クリスマスにサロンを訪れたサンタさんに頂いた
美しいパープルのグラデーションのブーケとともに。
Sさま、なぜ私の大好きな色が分かってしまったのでしょう??
ありがとうございます!!





[プレゼントのお知らせ]



このようなマニアックな辺境ブログにお越しいただいている皆さまに

感謝の気持ちを込めて、ささやかなプレゼント。

スタッフNが10年程前に購入して以来、ずっとストックで所有していた

私物のアメシストのルース(裸石)を抽選で一名様に差し上げます。

お名前とこのブログへの簡単な感想、リクエスト

(こんな商品を紹介して!など何でも構いません)添えて

1月末日までに下記のメールアドレスまでご応募ください。

salon.victorianbox@gmail.com


ほぼ日更新のInstagramとは異なり不定期の更新にはなりますが、

今年も自分が美しいと想う物を自分なりの言葉に紡いで

ご紹介していきたいと思います。



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For further details, please feel free to email us:



salon.victorianbox@gmail.com




お問い合わせは下記メールアドレスまでお願い致します。


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2015年9月30日水曜日

Bleu de Roi

 For September babies, here comes a sapphire post at last!!

1.12 carat "Royal Blue" No-heat sapphire accompanied with GRS cert stating that this stone is of Burma origin. 

For further details, please feel free to email us:

salon.victorianbox@gmail.com



艶やかなロイヤルブルーのビルマサファイア。

手のひらに遊ばせると紺碧のミッドナイトブルーの海の中に

カテドラルのステンドグラスを思わせる鮮やかな

青の光のモザイクがちらっ、ちらっと瞬き、じっと

覗き込んでいると独りカテドラルの中に佇んでいるように

すっと心が凪いでいくような感覚を覚えます。


色のトーンが濃いとべったりとした黒みの”インクブルー”に



転びがちなブルーサファイアにあって、

色の濃さ(Darkness)と鮮やかさ(Saturation)を同居させた

ごく一握りのサファイアにのみ与えられる

”ロイヤルブルー”の称号を帯びたルースは

小指の爪先ほどの面積のなかにも王者の青の名に

ふさわしい気品を湛えています。

Cardinal's Ring set with sapphire



サファイアの語源はヘブライ語のsafir(青)に由来し、

近代鉱物学が確立されるまでは青色の石は

すべてサファイアに分類されていました。

教会のドームに描かれた天空の色、聖母マリアの青衣に

代表されるように青は聖性の象徴、選ばれた者だけが

身につける事を許される神との契約を示す色でした。

枢機卿は教皇から下賜されたサファイアの指輪を嵌め、

フランスのブルボン朝の王は青地に百合を描いたマントをまとい、

Bleu de Roiと称してこの青を禁色としたのです。

青色の石は数あれど、サファイアのロイヤルブルーは特別な青。

その煌びやかな存在感で一目で心ときめかせる

ダイヤモンドとは異なり、歳月を重ねて

寄り添っていくうちに染み入り、心の奥底に沈殿していく色だと思います。

極上の”青”をぜひサロンで体感なさってください。


非加熱ビルマサファイア 1.12ct
”ロイヤルブルー”のコメントが記載されたGRSの鑑別書付


ご売約です。ありがとうございました。


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Instagram:@ferronniere

2015年6月28日日曜日

Fiery Red Spinel Three Stone Ring

A simply stunning vintage three-stone ring, hand crafted in 18K white gold and starring a fiery and luscious natural red spinel. The crystalline gemstone boasts a diamond-like purity and displays a rich scarlet hue, and is joined east and west by a pair of sparkling white diamonds.  Once disgracefully called “False Ruby” for its ruby-red color, red spinels have now become one of the most sought-after stones in the international gem market thanks to its natural beauty which doesn’t need any color enhancement.  

Circa 1970, England.





まさに真紅という言葉がふさわしい極上のレッドスピネルを

傍らの2石のダイヤモンドの白い静謐な光が

引き立てるスリーストーンリング。

紅白の石を並べたシンプルなデザインが

素材の良さを際立てています。

角度によって紫やピンクのモザイク模様が見え隠れし、

芳醇なワインを思わせる多面的なルビーの赤とは

また異なるまっすぐでひたむきなスピネルの赤。

光学的に単屈折の性質を持つスピネルは

複屈折のルビーのような多色性を持たず、

その光学的な純粋性が赤の色合いにも

現れているような気がします。

その色合いから古くはルビーと混同され、

”False Ruby”(偽ルビー)という不名誉な名称を

冠された歴史を持つレッドスピネルですが、

色を向上させるための加熱処理を必要としない

ナチュラルな素のままの美しさが魅力。

無処理宝石への世界的な人気の高まりとともに

その評価もうなぎ上りし、色に負けない

ホットな石となっています。

その奥深い赤の魅力は私のボキャブラリーでは

到底お伝えしきれないのですが、あえて書くならば

カメラにはどうしても写ってくれない気まぐれな

マタドールのような情熱の赤...とでも申しましょうか。

ぜひサロンで実物をご覧になっていただきたいお品です。




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