2015年10月24日土曜日

Autumn Garnet

A drop of autumn tint to add to your AW wardrobe.

A deep Bordeaux color garnet sits comfortably in silver arabesque dome ornated with gold flowers and buds.  Exquisite foliate design engraved on both shoulders. A small piece of art resonating an echo of great Renaissance jewelry masters like Chellini.  c.1918
*****Sold*****

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芳醇なワインを思わせるほの暗いボルドーカラーの中に

チカッチカッと瞬く深紅の煌めきが印象的なガーネットを

見事な彫金の蔓草のドームで包み込んだリング。

古美がかかったほの暗いシルバーの蔓草の中に

ゴールドであしらわれた花とつぼみが浮かび上がり、

石榴石の赤に華やかさを添えます。

腕下に連なるシャンク部分やガーネットの縁に施された

クラシックで優美なエングレイヴィングからは

ルネサンス彫金の系譜が読み取れるようです。


たわわに実った葡萄棚や黄金色に色づいた秋の野の風景を

切り取って蒸留させたような美しい豊穣の秋の指輪。

秋の指もとを彩る密かなお気に入りリングは

瞬く間にお嫁入りしてしまいました。


(こちらのリングはご売約済です)

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2015年10月18日日曜日

Old Imperial Jade

More than 40year's old imperial jades from dealer' old stock.

Rich, translucent  bright green called " Rokan" in Japanese, 

these two natural jadeites are reminiscent of 

those great jades I find in Christies or Sotheby's catalogs.



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知り合いの業者さんが40年余り前に仕入れ、

そのまま眠っていたオールドストックの翡翠。

とろりとした翠色が目に染み入るようです。

現代の翡翠は樹脂を含浸させて透明度を改善させたものも

多くありますが、この翡翠は年代的に見ておそらく

研磨後にワックスで軽く艶出ししただけの

ナチュラルのお石だと思われます。

(多孔質のジェイドに対するワックスの処理は

古くから普通に行われてきました)


最上の翡翠を意味するロウカンという言葉は中国の

古語で青竹の色を指しますが、エメラルドの緑色を

油絵の厚みのある芳醇なグリーンに例えるなら

翡翠の緑は潤いを帯びた岩絵の具の色、

湿り気のある東アジアの風土にすっと溶け込む色。


手のひらに遊ばせるとひんやりとした質感が

湖面をわたる薫風のようにざわついた

心の表面をすっとひとなでして

平らかにしてくれるようです。

勾玉を翡翠で作り、護符として持ち歩いた

古の人々の心持ちが分かるような気がします。



40年寝かせたとっておきの翠のかけら、

さて、、、どのように料理しましょうか?



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2015年10月8日木曜日

American Art Deco

Classy early Art-Deco splendor is exemplified in this original diamond engagement ring. 

A 0.67 carat European-cut diamond in a geometrical Art-Deco setting embellished

with single-cut diamonds, accented with calibre sapphire borders on both sides.

Arkansas motif decorates the shoulders.



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マンハッタンの中心部、ロックフェラーセンターの

ほど近くにお店を構えるNYのディーラーさんから届けられた

20世紀初頭のアメリカで作られたと思われるアールデコのリング。

ダイヤモンドを掲げる石座と横に走るカリブレカットサファイアの

青いラインのジオメトリックな構成は

クライスラービルなどに見られる摩天楼のアールデコ建築を

そのまま縮小したような不思議なダイナミズムに満ちています。

この時代のアメリカではフランスを初めとするヨーロッパからの

移民のゴールドスミスがしのぎを削り、ジュエリーの本場ヨーロッパと

比べても遜色のない高いレベルの作品が数多く生み出されました。

シャンクの全面にほどこされたため息がでるような

端正なアーカンサス模様のエングレイヴィングからは

ヨーロッパに負けじとする当時の職人達の気概が感じられるよう。





シャープで構築的なフォルムとディテールの装飾に加えられた

エレガンスの絶妙なバランス感覚は、グレートギャツビーで

描かれたジャズエイジと呼ばれる1920年代の華やかな

時代のビートを伝えてくれるようです。

第一次大戦で疲弊したヨーロッパの上流階級を横目に

繁栄を謳歌した若いアメリカののびやかな姿を映し出すような

優美でハンサムなリングです。



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2015年9月30日水曜日

Bleu de Roi

 For September babies, here comes a sapphire post at last!!

1.12 carat "Royal Blue" No-heat sapphire accompanied with GRS cert stating that this stone is of Burma origin. 

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艶やかなロイヤルブルーのビルマサファイア。

手のひらに遊ばせると紺碧のミッドナイトブルーの海の中に

カテドラルのステンドグラスを思わせる鮮やかな

青の光のモザイクがちらっ、ちらっと瞬き、じっと

覗き込んでいると独りカテドラルの中に佇んでいるように

すっと心が凪いでいくような感覚を覚えます。


色のトーンが濃いとべったりとした黒みの”インクブルー”に



転びがちなブルーサファイアにあって、

色の濃さ(Darkness)と鮮やかさ(Saturation)を同居させた

ごく一握りのサファイアにのみ与えられる

”ロイヤルブルー”の称号を帯びたルースは

小指の爪先ほどの面積のなかにも王者の青の名に

ふさわしい気品を湛えています。

Cardinal's Ring set with sapphire



サファイアの語源はヘブライ語のsafir(青)に由来し、

近代鉱物学が確立されるまでは青色の石は

すべてサファイアに分類されていました。

教会のドームに描かれた天空の色、聖母マリアの青衣に

代表されるように青は聖性の象徴、選ばれた者だけが

身につける事を許される神との契約を示す色でした。

枢機卿は教皇から下賜されたサファイアの指輪を嵌め、

フランスのブルボン朝の王は青地に百合を描いたマントをまとい、

Bleu de Roiと称してこの青を禁色としたのです。

青色の石は数あれど、サファイアのロイヤルブルーは特別な青。

その煌びやかな存在感で一目で心ときめかせる

ダイヤモンドとは異なり、歳月を重ねて

寄り添っていくうちに染み入り、心の奥底に沈殿していく色だと思います。

極上の”青”をぜひサロンで体感なさってください。


非加熱ビルマサファイア 1.12ct
”ロイヤルブルー”のコメントが記載されたGRSの鑑別書付


ご売約です。ありがとうございました。


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2015年9月12日土曜日

Emile Monier Art Noveau Gold Pendant

An exquisite Art Nouveau pendant depicting scenes from “Chantecler”,  a play written in 1908 by Edmond Rostand , artfully rendered in 18 karat gold relief. The plaque is outlined with glittering rose-cut diamonds.

In front , lovers are framed with a graceful foliate design and engraved ” il n’est de grand amour qua l’ombre d’un grand reve” implying an irony of life. The reverse is adorned with a pastoral scene with inscription “1928"

Signed  Emile Monier, renowned medalist who also made medals for the 1931 Colonial and International Exbition in Paris by commission of Paris Mint.


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パリ造幣局の依頼で記念メダルを製作したこともある

著名なメダル作家 Emile Monierが

舞台劇『Chantecler(シャンテクレール)をモチーフに

1928年に製作したメダリオン。

この劇の作者のエドモンド・ロスタンドは

『シラノドジュベラック』(1897年)の作者として知られ、

19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスで活躍し、

19世紀後半のロマン主義の伝統の終幕を飾った劇作家です。

1908年に発表された『Chantecler』は

主人公のChantecler(雄鶏)をはじめ登場人物が

全て農場の動物という異色の戯曲で1910年に

パリの ポルト・サン=マルタン劇場で初演され、

1911年にはアメリカのブロードウェイに進出を果たしました。


(サン=マルタン劇場での上演の際のプログラム)





表面には幸せに酔いしれた恋人たちの姿とフランス語で刻まれた

” il n’est de grand amour qua l’ombre d’un grand reve”

(偉大な夢の傍らに大恋愛はない=偉大な夢と大恋愛は両立しない)の一文が。

ほろ苦い人生のアイロニーを演出した一幕でしょうか。



裏面には田園風景が描かれ、0.4mmほどの極薄のレリーフの中に

手前の樹木と遠景に見える教会の遠近の空気感を描き分ける描写力に

Monierのメダル作家としての技倆を伺わせます。


色づいた銀杏の葉の色のゴールドに刻まれた柔らかなレリーフと

縁取るローズカットダイヤモンドのちらちらとした星屑のような瞬きの

組み合わせは少し陰影を増した秋の光に似合いそうです。


10円玉ほどの大きさの絵画の中に凝縮されたドラマ。

想像力をかきたてる小さな”芸術の秋”を胸元にいかがでしょうか?


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2015年9月5日土曜日

Victorian Queen Bee


Victorian Saphiret Glass Bee Pin

Whimsical and irresistible, this antique stinger carries old mine-cut and pear-shaped saphiret glasses as it buzzes from flower to flower.
 A breathtakingly beautiful, brilliantly rendered and graceful late Victorian brooch fit for a Queen Bee. 

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光により移りゆくazure(空の青)とモーヴブラウンのあわいが

昼と夜の2つの時間を溶かし込んだ

夕焼け空を思わせるヴィクトリアンのサフィレット。

こっくりとした極上の色味と蜂の胴体部分に使われた

オールドマインカットの不揃いさがおっとりとした時代を感じさせます。



アレキサンドライトやタンザナイト、多色性を持つ宝石は数あれど、

ここまでドラマティックなコントラストの2色を

1つの場面に抱き合わせた宝石は自然界には存在しません。

一説によると金が入っているとも言われますが、

その詳細な配合は職人の口伝えでのみ存在し、

自然界の宝石と全く同じ成分で構成された合成石を

生み出した現代の科学技術をもってしても解明できない模様...。


秘色とも呼び習わされる越州窯のセラドンブルーや

ファベルジェのエナメルのオイスターホワイトしかり、

美の女神にほほえまれたごく一握りの職人だけが

触れることを許された魔法のパレットは

その謎ゆえに、より人の心を掴んでやまないようです。



ご売約です。ありがとうございました。



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2015年8月24日月曜日

Autumn Lalique


Art Nouveau Lalique Stickpin

A petite work of art crafted by the renowned Art Nouveau jewelry designer– Lalique.
Ivy leaves with autumn tint glimmer on mystic lake green cabochon-cut pâte de verde glass so indicative of the period. The artist's distinctive "Satinage “ finish turns a piece of glass into unique art, adding softness and depth effects . Signed and complete with original Bordeaux red leather box.

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山深い湖を思わせるとろりとした光を奥にたたえた

翠色のカボションのガラスの上にワイン色に色づいた

4枚の蔦の葉をあしらったラリックのスティックピン。

作家の故郷アイ村の初秋の風景を象ったものでしょうか、

親指の爪先ほどの面積の中に広がるラリックの世界は

内部から発光するような強いオーラを持って見る目を釘付けにします。

もう少し涼しくなったら柔らかいキャメルカラーの

ハリスツィードのジャケットに合わせてみたい

お気に入りの秋色ラリックです。


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このラリックのガラスのビジューはパート・ド・ヴェールと

呼ばれる技法で作られています。

パート・ド・ヴェールはフランス語で「ガラスの練り粉」を意味し、

ガラスの粉を石膏の鋳型に詰めて焼成し、徐冷後に

石膏型を壊して取り出して表面を仕上げるガラス技法を指します。

その起源は古代メソポタミアまで遡りますが、行程が煩雑で

手間がかかる為に量産できる吹きガラスに取って代わられ、

途絶えてしまった幻の技法とも言われています。

この失われていた技法が蘇ったのは19世紀末アールヌーヴォー期のフランス。

ガラス粉の層の積み重ねによって表現される空間の奥行きや

微妙な色の階調、表面仕上げによって変わる表情の豊かさなど

繊細な絵画的表現にマッチしたパート・ド・ヴェールの技法が

ラリックやドーム兄弟をはじめ、アールヌーヴォーの旗手とされる

アーティストたちの表現の幅を広げインスピレーションに

大きく寄与したことは想像に難くありません。

ラリックは他の宝飾作家達に先駆けてガラス素材をジュエリーに

意欲的に組み込んでいきます。彼にとってガラスは宝石と同列、どちらも

イメージを描き出す絵の具のパレットの一部という認識だったのでしょう。

アールヌーヴォー期のジュエリーは『ジュエリー=高価な素材』

という方程式に捕われない自由な素材使いで知られますが、

ラリックはその牽引者でした。

ガラスの表面に霜を降らせたようなラリックの

サティナージュ(フロスト加工)は世界最高の技とも言われ、

このスティックピンにも用いられています。

ここでは蔦の葉の表面にわずかに磨き込むことで

葉の自然な艶感や翠色の背景との質感のコントラストによる

奥行き感を巧みに表現しています。


★こちらのLaliqueのピンはご売約です。ありがとうございました★

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