A luscious deep sunset-orange hessonite garnet is prong-set and framed
all around by crisp antique single-cut diamonds in this one of a kind,
breathtaking vintage cocktail ring.
Hand fabricated in 18K white gold and dating back to the mid-century.
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salon.victorianbox@gmail.com
類い稀なクオリティを備えたカラーストーンは目に美しいだけではなく、
時に遠く埋もれていた香りや味覚の記憶を呼び覚ますことがあります。
このヘソナイトガーネットもその1つ。
私にとってのこの石の”記憶”は数年前に一度だけ口にした
25年もののシングルモルトスコッチ。
夕焼けの色を溶かし込んだような深いマホガニーオレンジの
光のさざめきに見入っていると、
光に透かしたグラスの中に浮かび上がる鮮やかな朱の閃光や
ふくよかで厚みのある味わいの中に立ち上る華やかなシェリー樽の芳香、
舌で転がした時に広がるほのかにフルーティーさを感じさせる
スパイシーな余韻まで、眠っていた記憶の輪郭が
ゆらゆらと形作られていくようです。
和名の石榴石の名から連想される少し黒みを帯びた深紅の色合いの他にも
青を除くほぼ全色のカラーパレットを持つガーネット族。
目の覚めるような鮮やかな若草色のデマントイドガーネット、
”マンダリンガーネット”のトレードネームで知られる
艶やかなオレンジ色のスペサルティンガーネットなど
綺羅星のような存在感を放つ他のガーネットファミリーの中にあって
ヘソナイトガーネットは褐色がかったオレンジという
その渋い色目のせいで日陰にかすみがちな存在。
ですが、このヘソナイトガーネットはそんな ”ヘソナイトガーネット=地味” の
固定概念を根底から覆すスペシャルなお石です。
4Cの条件さえ指定すればほぼ同様のアイデンティティの石を揃えられる
現代のダイヤモンドとは対局にあり、五官を揺り動かすほどの鮮烈な存在感を
放つカラーストーンとの出会いは本当にone and only。
スタッフNの敬愛するジュエリージャーナリストHさんが
惚れ込んでエンゲージリングに仕立てたのも実はヘソナイト。
このリングがサロンに来る遥か前にそのエピソードをオーナーから
聞かされたとき、正直 ”よりによって何でヘソナイト・・・” と密かに疑問を
抱いてしまったのはナイショですが、特品のヘソナイトの持つ底力を
このリングによって知らしめられた今は ”流石Hさん!”
その日本人離れした慧眼にいつもながらただ脱帽の一言です。
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